福岡で高性能住宅を建築している住宅会社「健康住宅㈱」の建築部門　藤村がお届けするコラムです。

「木造建築の魅力」

私達は創業以来、住宅の快適性と長寿命化を追求し、建築させて頂いております。その中でも構造は「木造」にこだわりをもち、お客様にご提供させて頂いております。そこで今回は「木造」の魅力についてお話させて頂きます。

皆さんは「木造」と聞いてどのようなイメージを持たれますか？一言で「木造」と言っても種類があります。代表的な工法としては
「木造軸組工法」と「木造壁式工法（2×4工法）」
という工法になります。

「木造軸組工法」とは日本古来から受け継がれてきた工法で、柱と梁を組み合わせて骨組みを構築し、現在では、構造金物などで補強をしながら建築する工法です。木造壁式工法とは北米から伝わった工法で、２インチ×４インチの材木を使用し構造金物で補強しながらパネルを組み上げていく工法になります。
弊社では現在、様々なことを検討し「木造軸組工法」にて建築を行っております。

ではここからは木造以外の工法と比較した際の「木造」のメリットについてお話させて頂きます。

「メリット」
①構造材や意匠材に自然素材を使用することにより優しい雰囲気や香りが織りなす落ち着いた空間を実現できる。また経年劣化も風合いとして楽しむことができる。
②断熱性能が高く、調湿効果も期待できるため結露やカビの発生を抑えることができる。
③乾燥材を使用し適切な施工をすれば建物の寿命が長い。（100年以上の寿命を実現している歴史的建造物も多い）
④加工がしやすいため設計や造作物の自由度が高い。（リフォームもしやすい）
⑤コンクリートや鉄骨造に比べてコストが安く軽い。
などなど・・たくさんのメリットがあります。では続きましてデメリットに関してお伝えさせて頂きます。

「デメリット」
①気密レベル（建物の隙間をいかに少なく建築するか）を高めにくく遮音性が低くなりがち。
②シロアリなど害虫の被害に合う可能性がある。
③他の工法に比べて耐震性が低い。
などなど・・デメリットももちろん存在します。

ですがこのデメリットは工夫をすることで無くすことができます。もしデメリットを無くすことができれば、木造は本当に「万能な工法」になります。では木造のデメリットを無くすための取り組みに関してお話させて頂きます。

①「デメリット」気密レベルを高めにくい　→　ここは外断熱の活用や気密レベルを高めやすい内部発泡断熱工法などをうまく活用し施工者の技術力を身につけて施工をすれば、鉄筋コンクリート造などにも負けない気密レベルを実現できます。また開口部（サッシ）も性能の高い商品（気密性・断熱性能が高いサッシ。樹脂サッシや複層ガラスなど）を使用することで強みに変えることができます。

②「デメリット」害虫の被害に合う可能性がある　→　シロアリなどの害虫被害は構造材に乾燥材を使用し、適切な薬剤処理（体に害のないもの）や適切な材種、基礎下の防湿シートや断熱材に防蟻の性能があるものを使用することで解決できます。現在ではそのような商品にシロアリ被害の保証が約束されている商品もあります。

③「デメリット」耐震性が低い　→　木造軸組の場合は壁に筋交いや耐力面材を適切に配置することで、壁倍率を高め台風や地震などの被害から建物を守るための壁強度を高めることができます。また現在では優れた制震ユニットなどを壁内に配置することで、地震などによる建物の揺れを軽減し建物自体がダメージを受けにくくする商品も多数存在します。

上記のように木造に考えられるデメリットは商品や設計、施工の工夫により強みに変化させることができます。また現在では地球環境の改善やCO2の削減を実現するために改めて「木造」の可能性を追求する動きが活発に行われており、大型の非住宅建築にも木造が積極的に導入されるようになりました。大スパン建築の実現や優れた耐火性能、断熱性を兼ね備えた「CLT工法」の普及など・・様々な木造建築も生まれています。

これからも木造建築の可能性はまだまだ広がっていきます。木造建築は地球環境の改善とそこで暮らす人たちの心を豊かにします。地球を守り私達も快適に暮らしていく・・お互いがお互いのために・・ぜひ木造建築の素晴らしさに触れてみてください！ 

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